はじめに
以前、ゆるキャン△でビーノが登場したときにエントリを一本書きましたので、今回はスーパーカブ(アニメ)を見てスーパーカブ50が欲しくなっちゃったオタクの背中を押したいと思います。ちなみに前回のゆるキャン△はこちら。

ちなみに今回も初心者向けですので、スーパーカブを買おうと車両を物色する前にタケガワのパーツカタログを眺め始める4mini脳な人はお呼びでないです。フューエルワンでも飲んで頭のボルトを規定トルクで締め直して寝てください。まあでも夢を持つのは重要ですよね。
ホンダ スーパーカブとは
ホンダが世界に誇る、世界最多の生産実績を誇るバイクです。
前身は1952年に誕生した、エンジン搭載自転車「カブ」ですが、1958年に原型となるスーパーカブが誕生します。
それから60年以上の間、時代に合わせてモデルチェンジしているものの、基本形態をほとんど変えずに販売しつづけています。どれだけ変わっていないかというと百聞は一見にしかず、ミスターバイクのこちらの特集を見たら分かると思います。バイクに興味がなくても、この形のバイクが街中を走ってたり停まってるところを見たことがあるのではないでしょうか。
スーパーカブを買おう
スーパーカブを買う前に、スーパーカブのちょっとしたところは、ある程度は知っておいたほうがいいと思います。
「その前に免許だ」という人は、ゆるキャン△のエントリを読んでください。国語力と論理力が問われますが、まあそういったものを持ってないどころか能力値がマイナスな人々もなぜか合格して自動車を運転してますので、過去問でパターンを掴めば大丈夫だと思います。本当に大丈夫かこの国。
スーパーカブの年式と種類
実のところ私もスーパーカブは全く詳しくないのと、これだけ販売されたにもかかわらず過去の情報があまりに少ないため、嘘をついているかもしれません。ただ基本的なところは合ってると思います。
長いこと販売されているスーパーカブですが、時系列で並べると以下のようになります。
- 〜2007: 型式名「AA01」と呼ばれるキャブレター車。元をたどると1966年から発売開始されたSOHCエンジン搭載モデルで、粛々とモデルチェンジを繰り返しながら長年作り続けられる。
- 2007〜2012: 型式名は同じ「AA01」だが、環境規制対策でキャブレータからFI(フューエルインジェクション)に変更。そのままFI化は地味に大変なので、公式魔改造とも言える。
- 2012〜2017: エンジンや車体も含めモデルチェンジ。型式名「AA04」。110ccモデルとの車体共通化と4速ミッション標準化。生産が中国に移管され、品質が問題視されはじめたモデルでもある。
- 2017〜: 現行車種。生産が日本(熊本)に戻る。ヘッドライトLED化など、近代化改修が進む。
次に種類(グレード)ですが、実に様々です。通常グレードとして挙げられるのがスタンダード・デラックス・カスタムですが、さらに派生モデルも存在します。これに年式を掛け合わせたら把握不能で知恵熱が出そうにになります。
- スタンダード: 要するに最下位モデル
- デラックス: スタンダードにフロントキャリアを搭載。塗装等もスタンダードより上質でまさにデラックス
- カスタム: ライトが四角目。後ろに黒く四角い金属箱を載せて、延びたチェーンをガシャガシャ言わせれば、あなたも立派な銀行員。4速ミッション搭載で人権みがある
- プレスカブ: 新聞配達仕様。フロントに大きなカゴを搭載。通常位置のライトが新聞で隠れるため、カゴの前にもライトを搭載
- 郵政カブ: 郵便配達仕様。赤い。もう放出品は出ないかな…?
- リトルカブ: タイヤ径を17インチから14インチに変更し、足つきを良くしたモデル。女性には優しいが、男性には窮屈
- ハンターカブ: 歴史を紐解くと大変だが、一言で言うとデュアルパーパスモデル(オンロードもオフロードもいける)
さらにスーパーカブという枠を飛び越えた、ジョルカブというものがあります。
(画像:ホンダ公式より)
これはゆるキャン△のエントリで触れた、ビーノと同じレトロ風スクーター「ジョルノ」にスーパーカブのエンジンを搭載した、公式魔改造スクーターです。フロアボードの左側に生えてるシフトペダルがカブである証。スクーターなのにチェーンが張られてるのは正直キモいですが、よく考えたらチョイノリもそうでしたね。生まれた瞬間から珍車となることを宿命づけられたと思いきや意外と売れたようで、中古のタマも割と豊富です。
よく考えたらゆるキャン△とスーパーカブ(アニメ)の両方がこれ一台で楽しめるので、他人との差別化を図りたいオタクにとって狙い目かもしれません。
小熊が乗ってるカブ
これですね。しかしホンダが監修に入ってるだけあって、ありえないくらいリアルです。
結論から先に言うとこの小熊カブは、2002〜2007年中盤のスーパーカブ50デラックスです。ソースはミスターバイクのこのページの一番下。以下で見分けました。
- 年式
- チョークレバーがあるのでキャブ車
- シート下/ライト下のSuper Cubのエンブレム
- HONDAエンブレムの位置
- グレード
- 丸ライト
- メーターの3速ゲージ
- フロントキャリア
- セルなしキックオンリー
どの年式のスーパーカブにするか
まだ新車で手に入る上に中古もタマ数が豊富な車種であれば、変なトラブルを避けるためにもなるべく新しいもの、なるべくなら新車を買うのが正義です。初心者ならなおさら。
ただスーパーカブ(アニメ)を見てスーパーカブが欲しいと思ったのなら、初心者であっても小熊カブこと2002〜2007年のスーパーカブ50デラックスを狙っていいと思います。スーパーカブは総じて壊れにくいホンダ車のなかでも超頑丈なバイクですし、長い歴史が続いたキャブレター(キャブ)最終型であることから、細部の不具合が修正され切って熟成が進んだ世代といえます。そもそもこの年式は我々にとっては1世代型落ち程度で、新型に限りなく近いです。
とはいえホンダ車は純正部品が欠品(通称「ゴソウダンブヒン」)になるのが早いのでそろそろ心配になりますが、人気車種が故に社外パーツも多く、いざというときはカスタム(改造)で乗り切る力業も可能です。まあ何とかなりますよ。
しかし小熊カブにこだわるのであれば、2007〜2012年のモデルは要注意かもしれません。外装が同じで型式名も「AA01」と変わらないので間違えそうになりますが、FI(フューエルインジェクション)化されています。簡単な見分け方ですが、ハンドルの左手側を見ます。キャブだと矢印のチョークレバーがあり、FIにはありません。
しかしこのメーターのデザインとフォント、スーパーカブのアイデンティティそのものですね…ここまで再現したアニメスタッフもスゴい。
さて、初心者であればFIのほうが扱いが楽なのでおすすめではあります。しかしスーパーカブ(アニメ)を見ていると「この雰囲気はキャブ車でなければ出せない」と思わされます。
季節によって調子が変わったり、その他にも何かと手間がかかるのがキャブ車です。そしてキャブ車が持つこのアナログな一面が「機械と1対1で向き合っている」感を増幅させるのです。スーパーカブ(アニメ)という作品の雰囲気は、それを上手く生かしてると思います。仮にこれがFI車で、セルボタンを押し何の苦労もせず一発でエンジンがかかったら、雰囲気が台無しどころか作品の存在意義すら問われるでしょう。
「初心者はキャブ車を買うなFI車を買え」という人もいて、それは正しい側面もあります。ただ言い方は悪いですが所詮は原付ですし、ましてや頑丈かつ何とかしやすいスーパーカブですので、気に入ったのであればそんなこと気にせず買ってしまった方が幸せになれると思います。
(中古の)スーパーカブを買いに行こう
新車なら何も考えずにブラウザのタブを閉じて近場のショップに行ってください。本エントリはオタク向けなので、以下は中古で小熊カブを買う前提です。
我々はヤフオクとかこういうショップで探しますが、初心者ですとそういうわけにもいかないと思います。結局Goobikeあたりで探したり、近場のバイク屋を回って地道に探すしかないです。
Goobikeで小熊カブを探してみると、さすがスーパーカブだけあってタマ数も多く、ひとつの目安となる走行2万km以下の車両でも「乗り出しで10万じゃ足りないけど15万あれば結構選べる」という印象を受けました。まあ小熊カブと同色のタマを見つけるのはちょっと大変かもしれませんが…
車両購入予算ですが、乗り出し価格にプラス数万は見ておくのが無難です。納車前に交換する消耗品があるかもしれないからです。だいたいバイクを手放すとき、くたびれた消耗品をわざわざ新品交換して売却する人間なんていません。ありがちなのはタイヤ、ブレーキシュー、チェーン&スプロケット。特にチェーンはスーパーカブの場合、ケースに囲まれて目視できません。ケースの中ではチェーンがびよんびよんに延びてて、乗り始めてすぐにガチャガチャ鳴りだして即交換、ということもあり得ます。気前よく「納車前に交換して」とショップにお願いするのもありです。
さて、自分の行動範囲内でよさそうな車両を見つけたら、実車を見てどうするか悩むことになります。
- エンジンが普通にかかるか
- エンジンがスムーズに回るか、回したときにマフラーから白煙や黒煙が出ないか
- エンジンから異音がしないか(特にアイドリング時)
- 這いつくばってエンジンを目視し、オイルが漏れていないか
- フロントとリアのサスペンションを動かし、変な音やギシギシ感はないか
- 外装におかしなところはないか(割れ、削り跡、不自然なパーツ、派手な中華パーツなど)
というのを一通りチェックし、最後に
- ちょっと離れたところから眺めて、ヤバい雰囲気はないか
- 小熊のように眺めながらニヤニヤできるか
を確認して、OKであれば購入していいと思います。しかしいろんな意味でホントよくできてるな、このアニメ…バイク買った直後ってこんなもんだよ。
スーパーカブのナンバーを取ろう
作中では小熊がナンバーを手にして市役所から出てくるシーンがありますが、原付のナンバーは区役所や市町村役場(とその支所)で取得できます。
「市役所から出てくるタイミングで自賠責シール貼られてるなんてあり得ないだろ」とかSNS上でドヤって知識自慢してるオタク君さあ。キミ友達いないでしょ。
さて、ショップによっては「原付の登録(ナンバー取得)は自分でやれ」と言われます。もっとも手続きは簡単で、役所が混んでなければ15分もあれば取得できますので、自分でやっていいと思います。でもじいさんさ、右も左も分からない女子高生相手にスパルタ過ぎやしないかな…
登録に必要なものは最低でも以下になります。
- 印鑑
- 譲渡証明書または販売証明書 (ショップから貰えます)
- 身分証明書
他に石ずりが必要な市町村もあるらしいので、事前に役場のWebを見て確認しましょう。区や市町村によってはご当地ナンバーがありますので、これも事前に調べておくとよいでしょう。
ナンバーが取得できたらショップに持参するなりして、自賠責保険を契約してもらいます。そして納車までに最低限、以下を準備します。
- 任意保険の契約
- ヘルメットとグローブの調達 (普通、ショップでは貰えません)
特に任意保険は重要です。まあ何千万とか何億の賠償金を現金一括で払えるくらいお金持ちなら契約しなくてもいいかもしれませんが…。保険料は若年層だと割高になりますが、親が自動車やバイクに乗っている場合はそちらの任意保険にファミリーバイク特約が付けられる場合もありますので、確認してみるのも手です。
そして納車日にショップに行けば、貴方は晴れてスーパーカブのオーナーです。
スーパーカブに乗ろう
まずは安全運転の知識から
自分の身を守る安全運転のための知識も、教習所に通えば座学である程度は入手できますが、原付の場合は教習所に通う必要がないため座学の機会がありません。
そこで大抵の場合、ネットで自己学習することになるわけですが、残念ながらWebメディアやSNS、ましてやYouTuberやモトブロガーの動画なんぞでは安全運転の知識は習得できません。質が悪すぎます。
Webを探してみると、メーカーや各種団体がきちんとした教材を用意しています。公道を走る前、そして走った後で、これを読み返すと良いでしょう。
とにかく乗ろう
ホントこのアニメ、上手いんですよねこういうところが。
夜に出かけようとするけど、日中の帰り道でトラックにすれすれで追い抜かれて怖い思いをしたのを思い出して、出かけるのをやめてしまうところです。
でもこんなの、原付だと日常茶飯事です。
しかし何度も乗って経験を重ねるうちに、こういった自動車や大型車との折り合いが付けられるようになります。余裕を持って定期的にミラーで後方確認し、どのような自動車が後ろから来ているのか、あとどれくらいで追い抜かれそうか、追い抜かせるために退避できる場所があるか、といったことを走りながら考えられるようになると、動じずに追い抜かれることができるようになるはずです。
誰も答えを教えてくれない公道で、自分の命を守るために瞬時に正解に近いところを導き出して、体とバイクを動かす技術は、上記の知識を身につけた上で走り回って経験しないと身につきません。そして身についた技術は、自動車やより大きなバイクにステップアップするとき大いに役に立つはずですので、頑張ってたくさん走って欲しいと思います。
走らせるコツとか
ギア変速
クラッチ操作なしでギア変速できるのがスーパーカブの売りです。遠心クラッチといいます。
一見、簡単そうに思える遠心クラッチですが、実際に乗ってみると案外難しかったりします。変速したらガツンとトラクションがかかってギクシャクして走りづらい。普段は大きなバイクに乗ってても「遠心クラッチは苦手」という人が意外と多いです。
変速のコツですが、「アクセルを戻すのと同時に変速ペダルを踏み、変速ペダルを戻すのと同時にアクセルをひねる」のを意識しながら動かすと、スムーズに走れるようになるはずです。減速のためのシフトダウン時のバックトルクは諦めましょう。
ウインカー
遠心クラッチと共にスーパーカブならではといえば、ウインカースイッチです。普通のバイクのウインカースイッチは左手側のスイッチを左右に動かすタイプで、現行のスーパーカブもこのタイプです。しかしちょっと前までのスーパーカブの場合、右手側にあるスイッチを左右ではなく上下に動かします。
ちなみにこの画像はスーパーカブのものではないですが、スイッチの形状は同じです。
なんで右手側にあるかというと、スーパーカブは蕎麦屋や寿司屋などの配達で、左手に商品を持って右手でバイクの全てを操作できるように設計したからと言われています。それならホーンボタンが右手側にないのは何故なんだという話になりそうですが、緊急時は大声で叫べばいいじゃんと思ったんでしょうかね。知らんけど。ただスーパーカブが出た当時は右手側にウインカースイッチがあるバイクが割と多かったようです。
で、この上下スライド式のウインカースイッチは全くもって直感的でないので難しいです。しかも脳味噌で覚えても操作できない類いのものです。
ただ「右は上、左は下」というのは理にかなっていて、例えば右に曲がるために重心を右側に傾けてバンクするとき、ハンドルは下方向(手前)に動きます。このときハンドルを安定させるために、本能的に逆側(上方向)に力をに添えたくなるはずです(実際に入れる力はほんの少し支える程度でいいです)。その理屈に従ってスイッチを上に動かせば、右側のウインカーが点滅します。左に曲がるときはその逆の理屈です。
これに気付くと「右は上、左は下」が自然にできるようになるのですが、慣れが必要なので結局は走りまくって身体に覚えさせるしかないです。
取扱説明書
作中ではエンジンがかからなくなり、取扱説明書の存在を思い出すシーンがあります。でも残念ながら中古車で取扱説明書が付いてくることはほぼありません。というわけで中古車しか買ったことがない私も取扱説明書なんて見たことがないのですが、やはり初心者がトラブルに陥ったときは簡潔にわかりやすく書かれたマニュアルが役に立つのでしょう。
そういう話をすると「取扱説明書がないと困る!」と思う人も多いと思いますが、実物であればヤフオクで入手できますし、PDFでよければここからダウンロードできます。
ここから「125cc以下」-「スーパーカブ50」-「2005」を選ぶと小熊カブの取扱説明書が出てくるのですが、表紙がそのまますぎて笑いました。しかも「エンジンが始動しないとき」のページも本当に89ページ目です。さすがホンダが監修に入ってるだけありますね…
うちのスーパーカブ紹介
話は変わりますが、実は私もスーパーカブ持ってるんですよー(棒)
形がおかしい?そんなバカな。青空整備してたらおばちゃんから「これカブ?」って聞かれるからカブなんですよ。サイドカバーのステッカーに「SUZUKI Birdie」と書かれていますが…
というわけで原付スクーター(Dio AF34)からの乗り換えで、個人売買(3万円)で調達したスズキ バーディー(2006年式 BA42A)です。原付スクーターが各社(カワサキ除く)から出ているように、スーパーカブみたいなバイクも各社(カワサキ除く)がこぞって出してたわけですよ。まあ今はスーパーカブしか生き残ってませんが。
バーディーを見てパチモノと思う人はいるでしょうし、スーパーカブにかなわないところもあります。燃費は前に乗ったFIリトルカブが70km/Lだったのに対し、このバーディーは40km/Lです。しかし所詮は50ccの原付ですから基本的なところは大きく変わりません。この年式のバーディーがスーパーカブより優れているのは、フロントサスペンションが普通のバイクと同じテレスコピックなところですね。あとスズキ車が故に純正部品がいくらでも出るところ(超重要)。
普段はミドルクラスのバイクに乗ってますが不動状態(修理中)で、マトモに走れるのがこれしかないので、気が向いたときにこれで出かけています。
スーパーカブ含めこの手のバイクのいいところは、ギア変速ができるところです。ただ右手をひねるだけのスクーターだと無味乾燥すぎて、長距離を走るのは苦行でしかないのですが、変速ができるだけでずいぶん楽しくなります。大きいバイクで走らないような近所の道路を走るだけでも楽しいですし、大きいバイクじゃないと行かないようなところまで遠出しても楽しい。ときどき「デカいバイクいらないんじゃね?」と錯覚します。
あとこういう、オンロードバイクやスクーターでは絶対に走りたくないところにも入れてしまうのも魅力です。
この日はたしか飽きもせずに120km/日くらい走りましたが、夏場に日の出から日没まで走れば200km/日は走れると思います。
これならキャンプツーリングも行けるはずで、飽きと失速との戦いになって苦行でしかないはずのビーノとかのスクーターより、よっぽどキャンプツーリング向きだと思います。峠の上りでもギア落とせますし。もっともツイッターで見かけた誰かのツイートの通り、オッサンが走るとゆるキャン△というより水曜どうでしょうですが。
最後に
スーパーカブ(アニメ)というのはスゴい作品で、最初の第1話で
- バイクに興味を持って
- ふと出会ったバイクに一目惚れして
- バイク買って免許取って
- 公道で怖い思いをしたり、道中でトラブルに遭ったりするけど
- それでも乗ってしまう
という、初めてバイクに乗り始めて経験する「楽しさ」が全て詰め込まれています。それは数十年もバイクに乗っている我々が、もう二度と手に入れられないものでもあります。
そして誰もが忘れがちですが、バイクの楽しさは排気量とかパワーとか動力性能とか速さとか最高速とか繋がりとか、そういうものではないのです。私も最近、スーパーカブバーディーを乗り回してるおかげで気付くことができました。
ここ最近は社会がこういう状況で、不要なものや実用的でないものは「無駄なもの」とされる時代になってしまいました。スーパーカブは元々「仕事のための実用ビジネスバイク」で、社会にとって必要な乗り物ですが、それでもバイクというのは非実用的な側面があり「無駄なもの」に分類されがちです。
しかしスーパーカブ(アニメ)で描かれているように、バイクは生活に刺激を与えて人生を豊かにするものです。子供の頃、自転車で初めてちょっと遠出したときのワクワク感を思い出してください。原付だと、自転車よりさらに遠くに行けて、これまで知らなかったもの出会うことができるのです。
もしゆるキャン△なりスーパーカブ(アニメ)でバイクに興味を持ったのであれば、ぜひチャレンジして欲しいと思います。50ccの原付だってものすごく楽しいものです。
スーパーカブは、貴方を待っています。