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Ninja考古学 あなたはKawasakiのNinjaですか?

こんばんは。老害ことGPZおじさんです。

Twitter峠ではNinja関連がよく燃えますね。

まあ声がデカい人たちは大抵、不勉強が故に自爆するわけですが。

そんなわけで自分も再勉強も兼ねてカワサキのNinja系の歴史を振り返り、誰がNinjaで誰がNinjaでないのか考えてみたいと思います。

どうしても今回は画像の引用が発生してしまいますが、法律上の引用の範囲内と認識しています。問題がありましたらtwitterアカウント(@unsuitan)まで。

なお今回は扱う車種が多すぎてあまりに縦に長いエントリとなってしまいましたので、こちらの目次を用意しました。是非ご利用ください。

レギュレーション

日本仕様の車名にNinjaが入っていないけどNinja扱いできそうなカワサキ車をを取り上げます。

そしてNinjaレベルを4段階とし、以下のように判定します。どこかのサイトのパクリだとか、そういうことを言ってはいけません。

・Ninjaレベル3: カワサキが公式でNinjaと言っている、海外向けがNinjaとして売られている、車体に公式Ninjaステッカーが貼られている、サービスマニュアルやカタログその他公式が出している資料にNinjaの記載がある等、メーカー公認といえるもの。カワサキがNinjaと言うんだったらそれはNinjaです

・Ninjaレベル2: レベル3に該当しないが、シリーズの歴史や車体構成、意匠などの要素からNinja扱いして問題ないもの

・Ninjaレベル1: 上記には当てはまらずNinjaに含めるには厳しいところの車両。ただしオーナーの意思は尊重する

・Ninjaレベル0: どう見てもキミはNinjaではない

GPZ900R系

GPZ900R / GPZ750R

Ninjaレベル: 3

すべての始まり。


1984年に登場した世界最速のバイクと、その日本仕様です。

もちろんこのバイクがなかったらNinjaブランドは生まれなかったわけですから、存在を否定してはなりません。乗り手がどうであれ、車体は悪くない。

このバイクの年代がピンポイントな人や、特に所有したことがある人は、Ninjaではなくニンジャとカタカナで書きます。これは当時のバイク雑誌の記事や、キリンは泣かない某マンガでそう書かれていたのが大きいのではないかと思います。

さて伝説となったバイクではありますが、ハッキリ言ってです。

例えばエンジンをストレスメンバーにするダイヤモンドフレームも、別に緻密な設計や数値の積み上げで作られたわけではなく、テスト中に「これアンダーフレームぶった切っても大丈夫でしょ(その場で切断)ほら大丈夫だった」というノリで生まれたとのこと。さすが飛行機や新幹線を作る明石の会社の人間はやることが大胆です。

そしてエンジン周りは弱点が多く、特にカムかじりは有名です。内輪ではとっとこカム太郎と呼んでました。

バイクのエンジンとしては珍しいサイドカムチェーン採用も話題となりましたが、カムチェーンをサイドスタンド側に配置したのに何の対策もしなかったため、サイドスタンドを立てて保管すると雨水が抜けず1番プラグホールが水没するという設計上の頭の悪さも備えています。

また振動を打ち消すために二次バランサーを装備しているのも、このエンジンの特徴としてよく語られます。しかしバラしたついでの軽量化目的で二次バランサーを抜く人もいて「そこまで振動は増えない」なんて話を聞いたことがあります。さすがカワサキ車、乗り手もなんですかね…

冷却系も弱点があります。涼しいヨーロッパの気候に合わせて設計されたラジエータは、日本では当然のごとく容量不足。サーモスタットの動作より早いタイミングでファンが回せるように手動ファン制御トグルスイッチを装着する、日本独自のライフハックが編み出されました。

しかしこのなカワサキテイストのおかげで各所に手をを入れやすく、日本全国に盆栽カスタムブームを巻き起こし、その勢いは日本最大規模を誇ったオーナーズクラブ「忍者会」の原動力となりました。

また雑もとい乗り味が柔らかい一面も持つが故に、長距離を走っても疲れないスポーツツアラーとしても人気となり、19年という長き間に渡って販売されました。

GPZ1000RX

Ninjaレベル: 3

世界最速の重戦車。


※CCな画像がこれしかなかったので、タンクのKawasakiロゴは気にしないでください。

GPZ900R発売から2年後の1986年、世界最速更新のため誕生しました。

さてこのバイク、北米ではNinja 1000Rとして販売されたとのこと。よってこのバイクも問答無用でNinjaレベル3となります。ただNinjaステッカーが公式で貼られていたという情報は確認できませんでした。

エンジンはGPZ900Rのものを使いまわしてそのまま排気量アップし、+10psの125ps。

GPZ900RはGPZ1100(空冷)を踏襲した角ばったカウルでしたが、GPZ1000RXはゴツカワ系の流線型カウルにビルトインウインカーを装備し、一気に現代風(当時)になりました。

車体は細身であるGPZ900Rとは対照的にとにかくデブいです。しかも乾燥重量238kg(GPZ900Rは当時228kg)。その巨体を太いトルクで加速させる姿はまさに重戦車。カワサキ水デブ系の先駆けといえます。

ちなみにGPZ1000RXのエンジンですが、さすが使い回し再利用性を重視するカワサキだけあってGPZ900Rにポン付けできます。当時はGPZ1000RXのオーナーが「ニンジャ連中、うちのバイクのエンジン狙ってくるから嫌い!」なんて言ってたとかなんとか。

ZX-10

Ninjaレベル: 3

世界最速のさらなる高みへ。


GPZ1000RX登場の2年後、1988年にデリバリーが開始されました。リッターSS並みのモデルチェンジ頻度です。

エンジンはもちろん使い回しなんと近代化改修されました。バルブ周りを改良しヘッドをコンパクト化。軽量ピストン採用。そしてダウンドラフト化。徹底的な公式チューニングによりエンジン重量をそぎ落とした上で137ps(GPZ1000RX比+12ps)を生み出すエンジンとなりました。

フレームも鉄からアルミへ。e-BOX FRAMEと名付けられました。

見た目はやはり水デブ系ですが、これら軽量化により乾燥重量222kgとなり、なんとGPZ900Rより軽いバイクとなりました。

さて車名は世界共通でZX-10となり、北米仕様はNinjaと付けて販売されました。よってNinjaレベル3です。

ちなみにZX-10は例外的に、もうひとつペットネームが付きました。

TOMCAT

Wikpedia(英語)でも”Kawasaki Tomcat ZX-10″なんてエントリがあったりしますが、トップ・ガンにでもあやかろうとしたんですかね…なぜこのペットネームが付いたのかは謎。

さてGPZ1000RXでは貼られなかったNinjaステッカー、今回は貼ることにしたようですが…

忍 者

漢字で作っちゃったよ…

米国カワサキにて

「RX売れなかったの、Ninjaステッカー貼らなかったからだろうか」

「ヘイ!日本にはKanjiとかいう、Coolな字体があるらしいぜ!」

「よしそのKanjiとやらでNinjaステッカー作ってもらおう!」

なんて話は恐らくなかったと思いますが。いやありうるなカワサキだし…

ちなみに知人のZX-10オーナー、日本では入手困難だったらしいこの忍者ステッカーを所有してまして。どこで入手したんだそれ。

で、忍者ステッカーを貼った結果、売れませんでした。戦犯は販売終了がささやかれたGPZ900R(A6)と、次のバイクだと思われます。

ZZR1100 / ZX-11

Ninjaレベル: 3

あの日、喫茶店のテーブルにナイフで掘った、「300」という数字。


1990年デリバリー開始ですが、発表は前年。そりゃZX-10が買い控えられるわ!

とはいえ初年度の反応はイマイチでした。しかし雑誌等のレビューで圧倒的な性能を見せた結果、翌年以降に人気が急上昇。プレミアが付く事態となりました。

このバイクも伝説になりましたね。ギリギリまでボアを広げ147ps(ZX-10比+10ps)、現代的な足回り、ラムエア。そして何より、300km/h到達の可能性。

300km/hが出せる庭なんて持ってないにせよ、出せる可能性があるバイクを所有するのは、当時の人類にとってひとつのロマンだったのです。

ただGPZ900Rから使いわましてあまり設計を変えなかったミッションがそんな大出力に耐えられるはずもなくギア抜け頻発。リコールも出さずにC3で対策するも「運が悪ければ抜ける」とのこと。

そんなお茶目で無骨なC型から、スタイリッシュなD型にモデルチェンジ。乗り味も「C型はカワサキが作ったカワサキ車、D型はカワサキが作ったホンダ車」なんて言われますが、みんなやっぱりなのがお好き?と思いきや、D型はバカ売れしました。

そんなホンダ車なんて言われるD型も、本物のホンダ製の最速車CBR1100XXと乗り比べると「カワサキらしい柔らかみと優しさがある」という評価もあります。言いたいことは分かる。死ぬ前に一度くらいはC型とD型とCBR1100XXで乗り比べてみたいですね。

さてZZR1100ですが、北米仕様はZX-11として販売されました。そして冒頭の画像のようにNinja史上、最大サイズのNinjaステッカーが貼られているバイクでもあります。よってNinjaレベル3です。

GPZ1100 (水冷)

Ninjaレベル: 2

世界最速じゃなくてもいいじゃないか。そんなに急いでどこにいくんだい?


とはいえ鋼管ダブルクレードル世界最速の記録は未だに破られていません…

わざわざ(水冷)と書いたのは、過去にGPZ1100という車名の空冷マシンが存在しているからです。ホンダの節操のない車名使い回しのルーツはカワサキにありました。ごめん嘘。

このバイク、ZZR1100が価格的に高すぎたり高性能すぎたりした中で、もっと気軽なツアラーを目指して作られました。国内仕様で90万円を切り、オプションでフルパニア装着可能。ABSモデルもあります。そして優しい鉄フレーム。

ZZR1100のエンジンから吸気をホリゾンタルに戻して低中速寄りにデチューン。出力は国内97ps、フルパワーが約125ps(仕向地により異なる)。

フレームが鉄になったこともあり乾燥重量で242kgと、歴代ニンジャ系で最も重くなっています。知人が所有しているので跨がらせてもらいましたが、細身なもののズッシリ重いです。ただポジションはとても楽で、ニンジャ系お約束のバーハンドル化の必要はなく、とてもよく考えられたバイクに仕上がっています。

Ninjaレベルですが、GPZ1100(水冷)は海外でもNinja扱いされておらずステッカーも貼られていません。よって少なくともレベル3ではないです。ZZR1100の兄弟車の位置付けなのでレベル2かもしれませんが、それだけだとレベル2を与えるのは躊躇します。

そこでこの車体を眺めてみると、エンジンの半分を見せるカウリングと細い車体は間違いなくGPZ900Rを意識しています。そして実際に跨がったときに思ったのが「こいつ、ニンジャの正常進化形だ…」。メチャクチャ重いですが。

実際にカワサキの開発者も「GPZ900Rを意識して作った」とおっしゃっていたそうですし、私自身もどこか(忍者会関係?)で「カワサキ側もGPZ900Rオーナーに乗り換えて欲しかったらしい」という話を聞いたことがあります。

以上より、レベル2を与えるための十分な条件を満たしていると判断しました。

ZZR1200

Ninjaレベル: 1

もう(世界最速競争)、ゴールしていいよね…


2000年にNinja ZX-12Rが登場しましたが、あの尖りっぷりはさすがにツーリングでは使いづらく、世界最速である必要がなくなったZZRブランドをツアラーに全振りさせ、2002年にZZR1200が誕生しました。

エンジンはGPZ900R系エンジンを限界まで広げきったZRX1200をベースに正常進化させ、152psの出力を誇ります。フレームもZZR1100のものを捨て専用設計。インジェクションが登場している中であえてキャブを選択したのは、ツアラーとしての乗りやすさを追求したため。まあ当時、ZX-12Rのインジェクションがあれでしたから、キャブで正解だったと思います。

ただ時代はメガスポに移行していましたし、ツアラーなんて実はニッチな市場です。ZZR1100が売れたのは世界最速だったから。しかもZZR1200はこのフロントマスク。どう見ても売れない顔つきです。

さてZZR1200ですが、北米市場ではZX-12ではなくZZR1200として販売されました。ワールドワイドでNinja扱いされることもなく。あえてNinja要素を挙げるとZZRファミリーであることと、エンジンのみ。

お前はNinjaじゃない!なんて言えないけど、GPZ1100(水冷)と比較するとレベル2を与えるのは厳しい。そんなわけでZZR1200はNinjaレベル1とします。

GPZ400R系

GPZ400R / GPZ600R

Ninjaレベル: 3

ゼファーより前の時代に、空気を読まなかったカワサキの野心作。


当時はレーサーレプリカ全盛期の1985年、空気を読まないことで定評のあるカワサキは

「大型っぽいデカさと見た目で見栄が張れる

バイクを登場させました。ニッチだと思われたそのパイは意外と大きかったようで、GPZ400Rはバカ売れしてしまいました。

エンジンはGPZ400Rが規制値上限の59ps、GPZ600Rが限定国内仕様で69psを出力。あるところから突然寝始めるピーキーな前後16インチタイヤはおっかなく、当時の最新技術であるアンチノーズダイブを搭載した細いフロントフォーク(エア調整式)と、どう空気を入れてもクソなリアサス(エア調整式)とが相まって、安心して体を預けられません。これでレプリカ同様に飛ばしてた連中の脳味噌はどうにかしてます。

特徴的なアルクロスフレームも洗車や作業では邪魔ですし、中間パイプの効果は感じられません。実際にFX400Rでは撤去されています。しかもGPZ600Rはアルミでなく鉄なのでアルクロスではありません。ちなみに乾燥重量はGPZ400Rが176kgでGPZ600Rが195kgです。鉄って重いね…

またGPZ900Rとそっくりですが、3番4番のプラグホールの水抜き穴が右側に配置されているため、サイドスタンドを立てて保管すると雨水が抜けず3番が水没します。どうやって水を抜くか?失火させながら走って右側にバンクさせるに決まってるだろ!このバイクのエンジンの右側に妙な錆が出ているのはそのためです。しかもアルクロスフレームが邪魔をしてエンジンを磨くのが激しく面倒なので、錆を放置しているのを見かけてもそっとしてあげてください。

さてGPZ400Rですが、初期型はNinjaステッカーが貼られなかったものの、翌年のD2からは公式で貼られるようになりました。また北米向けはNinja 600Rとして販売されています。よってNinjaレベル3です。

ちなみにこれまで何回かワードが出ているGPZ900R/750Rオーナーズクラブ「忍者会」ですが、女性はGPZ400R/600Rでの入会が認められています。そりゃあんな長くて重いニンジャ、女性はツラいですものね…実際に400R/600Rで入会した女性がいたか不明ですが。

GPX400R / GPX600R

Ninjaレベル: 3

兄を超えることができない悲しみ。


GPZ400Rの後継として1987年に登場したGPX400Rですが、堅実にリファインしたにもかかわらず販売は振るいませんでした。そのリファイン内容が逆移植されたGPZ400R(D4)が併売されてしまう始末です。

そんな日本での扱いを見ると兄からカツアゲされた挙げ句、親から見捨てられた可哀想な子にしか見えないのですが、600ccモデルであるGPX600Rは海外ではそれなりに人気で1997年まで販売されました。

エンジンはGPZ400Rと同型で、GPX400Rは59ps、GPX600Rは84psのようです。このエンジンそこまで出るんかい!

ちなみに北米仕様はNinja 600Rとして販売された挙げ句、冒頭の画像のようにNinjaステッカーと共に

忍 者

ステッカーまで貼られていたようです。オーナーが自分で貼ってるのかと思いましたが、海外の画像が複数あるので、恐らく公式で貼られているものでしょう。

よかったね忍者ステッカーが貼られたZX-10と違って末永く販売されるくらい人気が出て。いやZX-10はTOMCATの呪いか?というわけでNinjaレベル3に認定します。

ZZR400 / ZZR600

Ninjaレベル: 1

見た目に騙されるな。


1990年に登場し、ZZR400は「大型っぽいデカさと見た目で見栄が張れる」バイクの最高傑作、ZZR600は高出力を絞り出す設定がなされキチガイミドル隠れた名車となりました。

ZZR1100と同様に3年でモデルチェンジが行われました(K型→N型)。そこでZZR1100のシンボルであったラムエアが搭載され、ルックスもよりZZR1100に近いものになりました。カワサキの本気が窺い知れます。

エンジンはGPZ400Rの後継と言われることがありますが、実は新設計です。出力はZZR400は53psですが、ZZR600は100ps。大雑把にいってだいたい2倍。

乾燥重量は両者とも198kg。ZZR400はこのクラスで超重量級ですが、ZZR600はこの出力と合わせてみるとなかなか凄まじいものがあります。ちなみに当時販売されていたZXR750が107psで乾燥重量205kgです。キミは生まれる世界線を間違えたんじゃないのかね?

便宜上GPZ400R系にカテゴライズしましたが、はっきり言って別物ですし、むしろZZRに対して失礼という気がします。唯一GPZ400R系と思わせるのはリファインされたアルクロスフレームだけ。海外でNinja扱いされることもなく販売されていました。

そんなわけで個人的にはNinjaレベル0にしようかと思いましたが、私が見てきた範囲では当時、特にZZR400 K型のオーナーが南海部品とかその辺でNinjaステッカーを調達して自分で貼る傾向がありました。

まあ貼りたくなる気持ちは分かる。

ですので当時のオーナーの考えを尊重し、Ninjaレベル1とします。

GPZ250R系

GPZ250R

Ninjaレベル: 3

それは、未来からやって来たバイクだった。


全国の鳩サブレファンの皆様!お待たせしました!

某女子高生バイクマンガで有名となった鳩サブレこと、GPZ250Rです。

なんでここに登場するんだ!?という人もいるかもしれませんが、現行Ninja 250のご先祖様だから登場して当たり前。このバイクの存在を否定するものはNinja 250に乗ってはならないのです

※2017/11/04追記

新Ninja 250/400が発表され、新型エンジンに移行することになりました。GPZ900R系と同様、32年間にも渡って使い回されたこのエンジンに、この場を借りて敬意を表します。お疲れ様でした。

1985年に発売されたGPZ250R。規制値まであと少しの43psをひねり出す、新開発の二気筒250ccエンジンを搭載しています。まさかこのエンジンがベースとなって30年以上も生き延びるとは…実に使い回してナンボ再利用性を重視するカワサキらしいところです。

さてこちらGPZ250Rですが、これまた知人が所有しているので舐めるように見回してみますと。

…時代が早すぎたんだな。

「カワサキが女性に媚びを売った」と言われるようですが、コンパクトで細身なスタイルはチグハグなところがなく、ある種の一貫性を感じさせます。そしてテールに目を向けるとウィンカー周りの金具の造形も目を引きますが、短いシートカウルから後ろにのびるフェンダー…ってこれ現行バイクで流行りのスタイルじゃないですか!32年前のバイクですよこれ!現行バイクのテールデザインって鳩サブレのパクリじゃん!

あとGPZ250Rについてはよく「ヌメッ」とか「ニュルッ」という擬態語で形容されますが、これはアンダーカウルがないせいですね。アンダーカウルを装着するとこれまたスタイリッシュに!なんでカワサキ最初からアンダーカウル付けなかったんだよ!

いややっぱりアクが強すぎるからアンダーカウル付けても厳しかったかもな…事実、足回りのカスタムなど目立つことをしてもそちらには目が行かず、鳩サブレスタイルしか目に入りません。

というわけでNinjaからかけ離れたスタイルでNinjaレベルが低そうなGPZ250Rですが、海外向けはNinja250Rで販売されていましたのでNinjaレベル3で確定です。スペースの有無が違いのようですが、ややこしいなあこの名前。

GPX250R

Ninjaレベル: 3

奇をてらわないことの重要性。


GPZ400Rが大人気だったのに対して、車検がなく売れ筋になるはずの250ccクラスが鳩サブレ諸事情で全く売れなかった当時のカワサキミドルフルカウル車。

カワサキもさすがにマズイと思ったのか、2年後の1987年にGPX250Rを発売します。

普通にカッコいいヤツでした。やればできるじゃないのカワサキ。

おとなしいデザインとなった後継のZZR250と並べて比較すると、Ninja 250Rはデザインとコンセプト的にGPX250Rの流れを汲んでいるのではないかと思います。

エンジンは規制値上限の45psを発揮。今のご時世になってもdisられる二気筒でキッチリ出してくるあたりがまさにキチガイカワサキです。

そしてカワサキは手を緩めず翌年、GPZ400Rで培ったノウハウを投入してマイナーチェンジを行います。

フロントをダブルディスクにして排気量ステッカーをなくし、その代わりにNinjaステッカーを貼ったGPX250R-IIを投入。

「車検がないのに400ccクラスっぽいデカさと見た目で見栄が張れる

そんなバイクが売れないはずがありません。そういうバイクが欲しい人向けにキチンと売れました。

というわけでこのバイクも公式Ninjaステッカーが貼られた上、海外向けはNinja250R(GPZ250Rの後継)として販売されましたのでNinjaレベル3です。しかも人気だったらしく海外では2007年まで販売されていたそうです。ってそれZZR250があったのに、2008年のNinja 250R登場までダラダラ販売を続けたってことか。

ちなみに冒頭の画像は2004年モデルだそうです。メチャクチャかっこいいじゃねーか。

ZZR250

Ninjaレベル: 3

時代とともに抜かれた牙。


ZZRファミリーの末っ子、ZZR250です。1990年にデビュー。

丁度この頃は国内の馬力規制が厳しくなり、出力は40psとなっています。

デザイン的にはZZRを踏襲しています…が、横幅を生かした水デブ系のゴツカワデザインを二気筒に適用したせいか、写真で見るとバランスが悪い印象を受けます。しかし実車を見ると割と自然で、むしろ大人の落ち着いたオーラが出ています。

さてそんなZZR250、途中でMFバッテリー化といった地味なマイナーチェンジが施されましたが、規制強化のため惜しまれつつも1999年でカタログ落ちします。しかしZZR250はGPX250Rよりツアラー寄りのゆるふわ系で、のんびり流すのにもってこいのオンリーワンな性格の持ち主です。そんなバイクだからこそついてくるコアなファンからのリクエストもあり、2003年に生産をタイに移され復活します。

35psになって。

最高出力がどうだの言うバイクではありませんが、さすがに250ccクラスで5ps削られるのは痛いです。しかしパワーを落としてでもカワサキはファンの要望に耳を傾け、Ninja 250Rが出る直前の2007まで生産したのは、誠意なんだろうなと思います。

さてZZR250のNinjaレベル、ZZR400/ZZR600と同様に0か1だろうと思っていました。けどね。

売られてましたね北米向けがNinja250Rとして

はいはいNinjaレベル3。

GPZ400S系

GPZ400S / GPZ500S

Ninjaレベル: 2

んなもんブッタ切ってまた付けりゃよかろう。


※画像はGPZ500Sです

当時の海外では二気筒500ccがスタンダードであり、このクラスはメーカーにとって割と重要でした。

そこで使い回し再利用性を重視するカワサキは、GPZ900Rのエンジンをカチ割って二気筒エンジンを新設計します。

もっとも「真ん中でカチ割ってカムチェーンがある側の左半分を使う」なんてことはさすがにやらず、切った貼ったでセンターカムチェーンのエンジンを作ったわけですが、排気量がだいたい半分であることとカチ割ったその経緯から、このエンジンは「ハーフニンジャ」と呼ばれることになります。ツインといえども50psを出力する高回転型のエンジンです。

もっとも正確に言うとこのエンジン、元々はバルカンの名前を剥奪されたクルーザーであるEN400が初出です。43psに落とされていたとはいえクルーザーにそういうエンジンを載せるところが、さすがキチガイカワサキであります。

さて日本では免許制度の都合により、排気量を400ccに落としたGPZ400Sをリリース。ていうか排気量を落として500ccと同様の50psを出すのおかしくないですかね?しかも切った貼ったの二気筒でこれだけ出るのは割とすごい話ではあります。

ただGPZ400Rの翌年リリースで、日本は今も昔も四気筒至上主義の国ですから「GPZ400Rを買う金がないヤツが買うバイク」と揶揄され、消えていきました。

GPZ400Sとこの頃の海外向けGPZ500SはNinja扱いされていないのですが、エンジンが「ハーフニンジャ」と呼ばれていることから、Ninjaレベル2としました。

ちなみにこの「ハーフニンジャ」ですが、現行のNinja 400系とは何の関連性もありません。こちらはER-6nで新規開発されたエンジンが元となっています。

そういえば現行Ninja 400のほうがロングストロークなんですよね…

EX-4 / GPZ500S後期型

Ninjaレベル: 3

べっ、別にアンタのために戻ってきたんじゃないんだからねっ!


※画像はNinja 500Rです

世界のスタンダードエンジンこと「ハーフニンジャ」が日本で復活するのは1994年のEX-4です。

これは海外向けのGPZ500Sがモデルチェンジしたついでに400ccに落として出したものです。出力も50psと変わらず。そしてフレームはGPZ400S/500Sをそのまま再利用。まさかフレームまで使い倒すとは思ってなかったぞカワサキ。

で、日本のバイク文化も成熟したのかGPZ400Sほどdisられはしなかったのですが、ほんのちょっと売れて終了。

ちなみに日本ではEX-4とZRX400が同時発表だったのですが、サーキットの区間レコードがZRX400より速かったという逸話があります。それだけ扱いやすいということでしょう。

この新GPZ500Sはモデルチェンジのついでに、海外の一部ではNinja 500、その後Ninja 500Rと名前を変えて販売されたようです。よってEX-4はNinjaレベル3となります。なんだか釈然としないところはありますが、レギュレーションに従っていますので仕方ないです。

※2017/07/15追記

EX-4のエンジンは500系とかなりパーツが違うようです。EX-4界隈の調査力すごい…

最後に

まとめ

日頃の勉強不足がたたりました。まさかこんなにNinja250Rとして海外に出ていたどころか、GPX250Rが割と最近まで生産されていたなんて知りませんでしたし、他にも改めて知ったことがたくさんありました。

今回の件で改めて、自分が強いジャンルだからと奢らず、知識をアップデートするために日々勉強を続けることが重要であると痛感しました。

他にも「ZXR750は北米でNinja ZX-7として販売されていた」といった話もあり、深みにハマるほど「一部の例外(ZR-7SとかZRX1200Sとか)を除いて、カウル付いてりゃ全部Ninjaでいいだろ!」なんて乱暴な結論に持って行きたくなります。

ここで終わりにさせて下さい。

謝辞

ZX-10オーナーのbohemianさん、GPZ1100オーナーのShibukiさん、GPZ250Rオーナーのdanさんに、この場を借りてお礼を申し上げます。今回の執筆に当たり、これまで皆様から頂いた情報がとても役立ちました。

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