クジラのセシカラを調理してみる

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セシカラ入手

連休中に鹿児島に行ったとき、川内駅でセシカラというのを手に入れました。

見た感じクジラの本皮を乾燥させた雰囲気ですが、調べてみると脂を搾ったあとに乾燥させたもののようです。

大阪だと「油かす」なんてのがありますが、脂を搾った後の残渣を生かすという意味ではそれと同じでしょうか。

 

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調理法の調査

ガチガチに固いですので、そのままでは食べられません。調理が必要です。

まずは裏面を見てみましょう。

引用してみます。

せしからは、使用前数時間水に戻したのち、さいの目か短冊に切ります。別に馬鈴薯・ニンジン・さや豌豆を適当に切っておきます。鍋に水を入れ、煮立ったら材料のせしからも入れ2〜3分したら野菜を入れます。これに醤油・砂糖で好みに味付けし野菜が柔らかくなり過ぎないうちに火を止めて完成です。

てげてげすぎるだろ。

(てげてげ: 南九州で「適当」の意味)

これを読んでそのまま料理すると失敗しそうな気がしたのでWebで調べてみます。特性をまとめると

  • 脂が完全に抜けきっているがノリ的にはホルモン
  • セシカラ自体に味がない
  • 味が染みこまない

みたいですね。味がないのに染みこまないというのはかなり致命的です。

で。

これ南九州で食べられてる(らしい)ものじゃないですか。あっちは醤油も味噌も甘いし、何でも甘辛く煮るじゃないですか。

 

多分なのですがお土産で持って帰ってホームグラウンドのメソッドで調理すると、失敗の原因になるような気がします。というわけで

「甘くこってり」

というのを念頭に置いて調理してみます。

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作ってみた

Webで見ると宮崎のほうでは「40分間煮て戻す」らしいですが、今回はマニュアルに従って水で戻します。7時間経過したのがこちら。

触ってみると確かに脂はないです。全て抜けきっています。匂いは弱いですが、いかにも海の生き物な匂いです。

しかしロットによって固さが違います。スポンジ的なものがあったり、ハズレのホルモンみたくかみ切れなさそうなものがあったり。

で。

これをどう調理するかですが、味が濃くて甘辛いもので真っ先に思い浮かんだのがきんぴらでしたので、半分を切ってきんぴらゴボウを作ってみました。

セシカラ、火を通すと自分が海の生き物であることを割と主張してきます。うん、ゴボウが明らかに勝ってるんだけどきんぴらゴボウには合わないキャラだこれ。

噛んでみるとまさにホルモンみたいな感じですね。大丈夫、かみ切れないものはなかった。

風味と相まって、脂がなくて分厚いクジラベーコンを食べているような感じです。これは食感を生かすために短冊切りにしないほうがいいでしょう。

しかしセシカラに味が染みこまないため、ゴボウとニンジンをおかずにセシカラを食べているような感じです。

 

残り半分はマニュアル通り、肉じゃがにしてみます。「それは肉じゃがなのか?」という議論はあるかと思いますが、まあクジラもほ乳類だし…

九州方面の醤油が家にないので、みりんと砂糖のブーストで甘い系に持って行きます。個人的にはしっくりくる味付けですね。

こちらも基本はセシカラ以外のモノに染みこんだ味で食べるような感じですが、肉じゃがはなかなかいけます。

さらに1日冷蔵庫で寝かしたところ、セシカラに甘み系メインの味が若干染みこんで、単体で食べられるようになりました。海のホルモンだよこれ。肉じゃが関係ないじゃん。

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まとめ

無理して食べることもない食材な気もしますが、チャレンジのやり甲斐がある食材という感想です。

「南九州らしく甘辛く煮て一晩寝かす」のが勝利の秘訣かもしれません。

ただ色々と試すとなると今回の分量(500円)では足りない感じはしますので、チャレンジしたいという人は数袋くらい買ったほうがいいと思います。

カレー試してみたかったなあ…

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