ハイスロのすすめ

バイクで消耗品を入れ換えるついでに、何か入れたくなるのは人間の性。

今回はスロットルワイヤーが伸び伸びでヤバいと思ってましたが、いい加減交換したくなりました。

そんなわけでついでにハイスロ入れたいと思います。

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ハイスロって?

ハイスロ(ハイスロットルの略称)とは、アクセルの全閉〜全開で回す角度を少なくするものです。スロットルのインナーの径を大きくして、ワイヤーの巻き取り量を多くします。

全開にするとき手首をグワッとひねらないとなりませんが、その動きを小さくできるのです。これで全開が捗ります。

全開でどれくらい回すかの参考値はこちら。

http://www.acv.co.jp/products/00498

比較してみると面白いもので、ホンダとヤマハは一貫してますが、スズキとカワサキはバイクのキャラに応じてバラバラでツアラー色があるものは微細な操作ができるよう開度が大きくとられてますね…っておかしいだろZZR1100の65度。

で、表を見てお気づきの通り、微細な操作を目指して逆に開度を大きくすることも可能。ですのでハイスロは開度を小さくするというより、アクセル開度を好みに調節するというほうが正解かもしれません。もっとも大抵の人は開度を小さくしますが。

なおGPZ400Rですが、巻き取り径やらパーツから勘定するとGPZ900Rと同じ85度じゃないですかね恐らく。

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ハイスロの長所・短所

開度を小さくするとどうなるか。

短所から先に言うと「角度が小さくなるので微細なアクセル調整がやりにくい」というのがあります。まあぶっちゃけた話、ハイスロ入れるような人間がそんな細かいことを気にするわけがないと思います。

あと「スロットルがノーマルより重くなりがち」というのも短所でしょうか。慣れないうちは疲れるかもしれません。

長所は「全開まで回すのが楽になる」というのに目が行きがちですが、普段使いの開度が小さくなるのも長所です。

特に250〜400ccの中間排気量クラスは、大きく開けるのに躊躇してうまく加速できずギクシャクした運転になったりしますが、ハイスロですと普段から大きく開けるようになりますので、メリハリの効いた運転が期待できます。ですのでどうにもスパッと走れずギクシャクしてる自覚のある人は入れると幸せになれるかもしれません。

また高速道路ではパーシャルで巡航する大型とは異なり、中間排気量は結構な角度を開け続ける必要があり手首が疲れる場合がありますが、それも角度が小さくなることにより疲労が軽減できます。

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ハイスロを買う

ぶっちゃけた話、アクティブのハイスロキットが最強ですよ。

ちなみにアクティブのを買う前にネットで安く売ってる中華ハイスロ(アルミ)を買ってみましたが

  • バリの上からアルマイトがかけられている
  • 穴の端のバリがあまりに大きくてハンドルバーが通せない

という有様でした。というわけで中華はオススメはしない。

さてアクティブのハイスロキットですが、アウター、インナー、ワイヤー、グリップといった必要なモノが全部付いてくる。インナー径やワイヤー長さも選択可能。

そして一番気に入っているのは、値段だ(1万円ちょい)。

普通、スロットルワイヤーの引きと戻しを買うだけで5千円いってしまいますが、アクティブのハイスロキットだとそこに5千円を足すだけで色々と付いてくるんです。とてもお得。

●スロットルキットTYPE-1/2/3の特徴 - ACTIVE

というわけで「TYPE-3、ブラック、インナーΦ42mm、ワイヤー900mm」でオーダー。Amazonはあらゆるパターンが揃っているのでオススメです。

アクティブ(ACTIVE) 汎用スロットルキット[TYPE-3] ブラック 巻取径φ42 ワイヤー900mm 1063522

ワイヤー長はGPZ400Rの場合、低めのバーハンであれば純正ワイヤーでもギリギリで入りますし、元々入ってた900mmだと長めだったので800mmにしようかと思いましたが、即納でなかったのと「もうちょいハンドル上げたいかもしれない」と思ってたりするので900mmにしました。

では組み付け開始。まずはボディにワイヤーを装着して仮組み。ワイヤーをクルクル回すの、知恵の輪な感じです(引きと戻しが引っかかる)。ていうかどこにフォーカス合ってるんだこの画像は。

ワイヤーをキャブに取り付けます。スロットルワイヤー交換はよく「キャブを外した方が早い」と言われますが、GPZ400Rだとキャブを外さずにワイヤー取り付け可能です。

コツですが、画像のように最初にキャブの戻し側を指で押して引き側を上げてから引き側ワイヤーを装着。終わったら指を離して戻し側ワイヤーを装着します。

インナーの比較。奥がハイスロΦ42mmで、手前がノーマルのΦ32mmです。外径を見ると変わりないのですが、タイコを引っかけてワイヤーを這わす位置を見ると分かるかと思います。デカいねハイスロ。こうやってノーマルよりも少ない角度でワイヤーの巻き取り量を多くしてるのです。

あとはインナーにタイコを取り付けて装着し、ワイヤーの中間部で遊びを大まかに調整し、スロットル側で微調整し、グリップを装着して完了です。

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ハンドルスイッチ交換

とまあハイスロはこんな感じで割と太いボディをハンドルに取り付けるので、ノーマルのハンドルスイッチが入らなくなるケースがほとんどです。そういう場合は薄型のハンドルスイッチを取り付ける必要があります

GPZ系の場合、ハンドルスイッチにスロットルを入れる構造になっているので、スイッチケースのスロットル部分を削ってボディを薄くする荒技が存在しますが、見てくれが悪く作業も面倒なのでパス。

純正であればZX-9Rのものが割と薄いようです。仕向地によってはライトスイッチが付いていますので、ヤフオクで狙うといいかもしれません。

今回はそのZX-9Rのスイッチを落札しそこねたため、割高ですがOWタイプの薄型スイッチ(ZZR1100用)を落札しました。送料込み5千円くらい?

ちなみになんでOWタイプなんて名前かというと、FZR750R(OW-01)の純正スイッチのレプリカだからです。OW-01はバイクとしてもレジェンドでしたが、その薄いハンドルスイッチはハイスロ装着時のお供としてもレジェンドになったのです。

で、こんな感じでカプラーをぶった切って、別途調達したジャンク的なGPZ400Rのスイッチボックスのカプラーを付けてやります。

…で、これ知らなかったのですがGPZ900Rのこの箇所のカプラーがエーモンのNo.1199とNo.1200でOKらしく、GPZ400Rでも多分いけるかもしれないです。無駄な買い物した挙げ句、作業も面倒でつらい…


ハーネスの配線表です。サービスマニュアルの電装配線図をよく見て、テスターで導通を確認しながら自己責任でお願いします。結果について責任は負いません。

これがZZR1100(D)のハーネス。このように爪をひっかけるところを下にしてケーブル側から見ています。

表にするとこんな感じです。

ZZR1100(D)9端子ハーネス(3×3)
スターター(青白)スターター(黒)ブレーキ(茶)
ヘッドライト(青黒)ブレーキ(緑黄)ポジション(青)
ヘッドライト電源(赤黄)キルスイッチ(赤白)キルスイッチ(赤白)

同じようにGPZ400Rのハーネスの受け(メス)側を、ZZRと同様に配線側から下をツメにして見て表にするとこんな感じです。GPZ900Rも同じっぽいです。

GPZ400R4端子ハーネス(2×2)
スターター(赤黒)スターター(赤黒)
キルスイッチ(赤)キルスイッチ(赤黄)
GPZ400R6端子ハーネス(2×3)
ポジション(青)今回は未使用(赤白)ブレーキ(黒)
ブレーキ(黒)ヘッドライト電源(赤青)ヘッドライト(青白)

これを同じ役割同士で結線するわけです。例えばスターターであればZZRの青白とGPZの赤黒を結線します。

端子数はZZR1100が9本、GPZが10本のため1本余りますが、GPZの赤白の線は今回は未使用にして問題ないので、結線しないようにします。

結線したらハンダで付けて収縮チューブで仕上げて完了。正味2本ほど諸事情でギボシになってしまったのは無念(あまりよろしくない)。そのうちエーモンハーネスに入れ換えよう(壊れるまでやらないフラグ)。

ビニールテープで養生して、ハーネスを接続して全スイッチの動作確認を行ってからハンドルに取り付けます。スイッチ側にストッパーもなくネジだけでは固定できなかったので、ハンドルにビニールテープを巻いて若干太くして装着です。

最後に全開から手を離してスロットルが戻るか、引きと戻しが重くないか、変なゴリゴリ感とかないかをチェックしながらワイヤーを調整します。いつも思うけど難しいよねこれ。

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走ってみよう

レビューです。

大人げない走りになるねこれ。調子に乗らないよう気をつけよう。

まあ計算するとノーマル比で2割ほど余分に開いてるわけですから、そりゃそうでしょう。

あと高速道路の巡航が楽になったと同時に、坂道発進がすごく楽になりました。なるほどなるほど。

やっぱり若干重いので、長距離だと手首が疲れ気味になりますが、慣れの問題にできそうです。

というわけで、ワイヤーにプラス1万円で入れることができるハイスロ、なかなかオススメです。

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