ホンダが2015年に入ってPRしてるから、というわけではなく。
諸悪の根源はこのお方です。

昨年にどこかで原付ツーリング云々の話をしていたところ、fslasht氏が話にノってきて「行きたい」と言われたものの、諸般の事情でポシャり。
そして今年になってまた「原付ツーリングに行きたい」と言われたので。
話を蒸し返すな仕方ねえ。言い出しっぺだし、やるか…
場所は「都内から電車で行けて、日帰りでそれなりに達成感が得られそうな場所」ということで三浦半島をチョイス。出発地は金沢文庫とします。一周しても150kmない感じですね。
なおうんすいさん、ウサミン星に住んでるので、三浦半島はおそらく10年くらい走ってないと思われます。
しかし三浦半島の大きさなんざツーリングマップルの縮尺だと道路も何も分からないので、完全ノープランで適当にGoogle Maps頼りで走ることにしました。
まずは原付を借りる
うんすい「オレたち、いい歳コイたオッサンだから、シャレオツなの選ぼうぜー」
ということでレンタルバイクを予約して、10月のとある日。
うんすい号はリトルカブ。
fslasht号は初原付とのことで普通にスクーター。ベスパ LX50 4T 4V。
fslasht氏も初原付なので、出発してすぐにコンビニの駐車場に入り「大丈夫そう?」と確認。大丈夫そうなのでそのまま続行。
裏道に入って早速迷う
うんすい「なんか基地とかあるらしいから、こっち入るぜー」
こういう適当なことができるのも、原付ツーリングの醍醐味です。
というわけで追浜から横に入ったら工業地帯に入ってしまい、迷う。
うんすいさんは「早速マズいなあ」と思いつつ、後から聞いたらfslasht氏は「(休日だから)車もいなかったし、イイ練習になった」とのこと。
結果オーライということで。
なお、肝心の基地は全く見えませんでした。
そのままR16に戻ります。
また適当に寄り道をする
fslasht氏「三笠公園ってのがあって」
うんすい「へー」
というわけで寄ってみます。
こういう適当なことができるのも、原付ツーリングの醍醐味です(大切なので2回目)。
たまたまですが、海上自衛隊のカレーフェスやってました。
アンケート取ってランキングしたら「隊の士気にかかわる」ということで今年は取りやめになったらしい、あのカレーフェスです。
並ぶんだったらパスしよう、と思って係員に聞いてみたら「スカスカ」ということなので「横須賀だけに、スカスカ」とは口にせず、ちょっと早い昼食ですがそのまま吸い込まれることに。
千円払って、トレイと容器と米をもらって、4つ選びます。
上から撮影のクソ画像で申し訳ないですが、こんな感じ。
どこの艦が一番美味かったかは忘れましたが、それぞれにキャラクターがあってどれも美味かった。
長距離フェリー経験者なら分かるであろう、洋上に出てしまうと何も無い、あのクソ退屈さ。
それが何ヶ月も続く自衛隊員、メシしか楽しみが無いわけですから「カレーが最高の娯楽」になるのも納得です。だからカレーを作る側にも気合いが入るのも必然なわけです。
さてこれ、トレイもすごく金がかかってて。
裏面ドーン。
…このトレイが山積みにされてゴミとして捨てられてしまうわけです。勿体ない。悲しい。
しかし今回はこんなにデカいのも持って帰れないので、惜しみつつ捨てることにします。勿体ない。
灯台が見たい
というリクエストがあったので、観音崎灯台を目指してみます。
市街地を抜けて、やっとツーリングらしい雰囲気になってきました。
割とスムーズに到着。
ここからしばらく歩きます。
海を眺め、山を登って…到着。オッサンにはあの山は地味にキツかった。
受付のおばちゃんは原付で登ってきてるみたいですけどね!
さて、灯台というのは沿岸部に位置するので、電車だとまず行けない場所にあるのですが、バイクだとこのようにお手軽に行けるわけです。
まあオレも灯台に登るの、何年ぶりか忘れましたが…。
なので朝起きて、衝動的に灯台に登りたくなったときに備え、原付くらいは持っておくといいと思います。
戦友に黙祷
うんすい「YRPって行ったことある?」
fslasht氏「ないなあ…」
というわけで行ってみることにします。
互いにコンピュータ業界の人ですが、YRPに行ったことがない。携帯電話業界じゃないからなあ…。でも分類的には、仲間。
さてここには多数の戦友が上から飛んで眠っていると聞いています。噂でしか聞いたことないけど。
せっかくだから寄ってみることにします。
YRP経験者は「バスに乗って例のトンネルをくぐると、地獄の一丁目感がある」と言うらしい、と聞いています。
これがその例のトンネルでございます。
トンネルを越えると、山の中に並ぶビル。
どこぞやの名前が長い大学院大学みたいですね。
うんすい「現代のモバイルテクノロジーは、この地における人間の生命の犠牲によって成り立っている…黙祷」
fslasht氏「おー。(Ingressの)ポータルがある!」
…大変だなエージェント。
バイク乗りは先っちょが大好き
先っちょだけだから!
まあ岬とか、最○端とか。そういうのを見ると行きたくなるのがバイク乗り。
原付でも当然行きたくなるわけです。
目指せ!城ヶ島!
YRPに向かう最中の久里浜から三浦海岸の海岸線。いいですね。
のんびり、原付4スト単気筒でトコトコ言わせながら走るの。
ずっとストレートなので4発とかで走ると単調になりがちですが、原付の単気筒で走ると趣があります。
今回の原付ツーリングのハイライトでした。
しかしリトルカブ、この辺になってくるとつらいな…
両手を離して上半身ストレッチしたり、足がエコノミークラス症候群になりそうだったので走りながらステップに立って膝をほぐしたりしながら前に進みます。
そして城ヶ島大橋を渡り、駐車場で休憩。
特に何も無いので、後半戦に入ります。
ツラい帰り道の始まり
城ヶ島に向かう途中のR134の分岐点。
三浦半島の西側方面に向かう車線が思いっきり渋滞してたんですよね…。
元来た道を帰れば渋滞に巻き込まれないんでしょうけど、といって今回そのルートはなかろう、ということで覚悟を決めて西回りを走ることにしました。
で、渋滞にハマり、しかも終わりが見えない。
今回はスリ抜けはしないポリシーでしたが。
さすがに左側をハヤブサにスリ抜けられたとき、自分の中で何かが切れた。
fslasht氏に了解をとって、節度あるスリ抜けを実施。
ただ渋滞のタイムロスはデカく、さすがにこれから三浦半島の西側を回るのは無理だろうと思い、JAよこすか葉山 すかなごっそに入って仕切り直します。
妥協も必要
個人的には農産物直売所の中に入りたかったのですが今回は諦め。
突っ切って横須賀市街地に戻ることにします。
このペースだと暗くなっても走り続けることになるのですが、横須賀市街地に出ていれば交通量はそれなりにあれど、街が栄えてるおかげで外灯も多く、逆に安心感は高いです。
そんなわけで一気に帰り道につくわけですが。
こういうときに降るんだな、雨。
空気のにおいで「降るかもなあ」とは思ってたんだけど。
んで対向から走ってくる車両の濡れ具合をそれなりに見てたんですけど、心配することないと思ったらそうでもなかった。普通に降り始めた。まあ東側から走ってきてるしな対向車。仕方ないか。
そしてやっと見つけた、横須賀市街地に抜ける手前のコンビニで合羽を調達。
雨+暗闇という、初心者にはなかなかツラいシチュエーション。
先導する身としても注意具合がMaxになるところ。
とにかく安全運転を心がけ、電車でもなく原付なのに金沢八景の駅前で「あと1駅!」とか口走ったりとかしながら…
もうゴールしていいよね
はい無事に到着しました。規定時間内に。暗いけど。
では最終結果です。
・走行距離: 85km
・燃費: リトルカブ 70km/L
LX50 37km/L
やっぱり現代のFIカブすげえ!
しかし、驚くほど距離数がいってないですね。
まあ日帰りツーリングとなると、普段はメシも食わずに適当な小休憩で走り続けるからなあ…今回はあちこち寄り道したので、こんなもんでしょう。
走り終えてみて
たまには4スト単気筒の原付でトコトコとノンビリ走るのもいいものです。
若い頃にホンダ R&Pにも乗っていたのを思い出しました。2ストだとこうもいかないんだよなあ。キャブのカブを1台持っててもいいかもしれない。
そして機動性が高いのも原付の魅力です。クルッと向きが変えられる。
普段デカいバイクに乗っているところで原付ツーリングをやってみると、新たな楽しみが見えてくると思います。
「百聞は一見にしかず」とはよく言ったもので、これまで原付を所有したことが無い人も、原付ツーリングで魅力に取り付かれて、1台欲しくなってしまうようです。
ホンダもCMを流したりしてますが、経験者が初心者を連れてアレを実践してみることも二輪の啓蒙活動の一つなのかもしれません。今はレンタルバイクで借りれますしね。8時間で車両保険とヘルメット込みで6千円ほどです。
人間が「どこにでも行ける道具」を手に入れるのは、まず最初に自転車。次は16歳以上になったときの原付です。
内燃機関を手に入れることにより「どこにでも」の範囲は大きく広がります。
この体験こそが重要ではないでしょうか。