というわけでやっと手を付けます。
・キャリパーピストン抜き
ピストンの形状がこんなのなんで、筒の内側から挟み込む市販のピストン抜きツールは使えません。
民間人がピストンを抜くとしたらブレーキをにぎにぎしてフルードの力で抜くしかないのですが、小生のようにいきなりキャリパー外してしまって途方に暮れてる人は素直にバイク屋に行って「エアで抜いてもらえますか?」とお願いするしか無いです。
まあキャリパーをバラすとき普通はパッキン、人によってはクラッシュワッシャーをバイク屋で注文するはずなので、そのついでにエアでのピストン抜きをお願いしてもいいでしょう。
んで磨いたりするとこうなるわけです。
ピストンの片側に凹み傷が数カ所あったけど軽微だったので見なかったことにします。
外側は320番のペーパー、外側の仕上げとキャリパー内その他箇所は1000番の後にピカール。
各所にシリコングリス塗ってもろもろ組み付けてフルード入れてエア抜きです。
普通のバイクも同じ流れではありますが…
キャリパーのブリードバルブにメガネとホースを接続して…
(1)リザーバタンクにフルードを満たす
(2) ポンプを引いてブリードバルブを緩める
(3)ブレーキレバーを奥まで1回握り、握りっぱなしの状態にする
(4)ブリードバルブを締める
(5)ブレーキレバーを戻す
以下(2)〜(5)を繰り返し、フルードが減ったら(1)に戻る。
ホースからフルードが出てきたら終了。ダブルディスクなのでもう片方のキャリパーも同じことをやる。
という感じでしょうか。
エア抜きのためのポンプはコイツを使いました。
最初は奥までフニャって握れるけど、エアが抜けると途中で止まってきちんとしたブレーキの感触になります。
さて問題はこいつがGPZ400R(D1〜D3)というところ。
前置きは長かったけど今回のブログのキモはここ。
こいつらGPZ900R(A1〜A6)と同様、ブレーキの油圧を使用したアンチノーズダイブ(AVDS)がついてます。
フロント周りをよく見ると、キャリパーだけでなくサスとフルードラインにもエア抜きのブリーダーがついています。
え、これどういう順番でエア抜きするん…
昔A6ニンジャ乗ってたけど、足回りは最初からZXR750入ってたし…
大昔GPZ400R乗ってたけど、D4で電気式だったから関係ないし…
こんなん知っちょるわけなかろう。
サービスマニュアルを読むとこうでした。
画像の中の文字小さくてごめん。順番は…
(1) キャリパー
(2) FフォークについてるAVDSユニット
(3) ブレーキラインとAVDSのラインの分岐点
というわけでキャリパーのエア抜きが終わったら(2)と(3)からも同様にエア抜きやりましょう。
多分ニンジャも同じ順番のはず。
ぶっちゃけ、この手の作業を機にアンチノーズダイブをキャンセルしてもいいと思います(実はキャンセラーをすでにヤフオクで入手してたりする)
この後、本来であれば「もみだし」(一度キャリパーを外してブレーキを握ってピストンをある程度出させて戻すことで動きを馴染ませる)をやりたいんですけど、如何せん上の画像を見てのようにブレーキホースが短すぎてそういう作業ができないという罠がありまして、諦めました。
これ、ブレーキパッド交換もかなり苦行だわ…さっさとアンチノーズダイブをキャンセルしないと。
作業が終わったら軽く動作チェックして試走。
ブレーキのタッチもよくなり、効きも若干よくなりました。若干。
左右の偏りも完全ではないですが改善はされました。この辺は馴染むと良くなることを信じたい。
しかしブレーキ効かないなあ。
「お前が前に乗ってたニンジャの足回りは何だった?」というのを考えると「仕方ないか…」と諦めもつくのですが。